催しのご案内

辻ヶ花染と西陣織が彩る「古都の染織展」のご案内

2025年3月 小紋お誂え会 2

『京都』


この千年の都で育まれた美的感性とそれを形にする染織技法は今や日本が誇る伝統文化として世界から注目されています。


「伝統」というものは守るだけのものではなく、その時代に応じた変化を遂げて現代に伝えられたものであります。

この度開催致します〜古都の染織展〜では、時代と共にさらなる美しさを求め磨かれた感性と技術が表現する「現代の伝統美」を私ども荒井呉服店が注目する二つの工房の作品を通してご紹介致します。


西陣織の「大文字屋庄兵衛」

辻ヶ花染の「染織工芸むつろ」


共に継承された伝統技法を用いつつ、現代の感性を注いだ作品を創る工房です。京ことばで言うところの”はんなり”とした品々はきっと皆様の装いに更なる楽しみを示してくれるはずです。

荒井呉服店がご提案する「秋に向けた装い」を是非本展にてご覧下さい。

皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。


荒井呉服店 

店主 荒井 哉子


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- 千五百年の歴史を経た現在進行形の京織物 -

「大文字屋庄兵衛の西陣織」


応仁の乱で西軍が本陣を置いた場所「西陣 *京都市北西部一帯」を主な生産地として発展した通称「西陣織」は綴・錦・金蘭・緞子など様々な織技法を用いた先染め絹織物の総称です。西陣織に見られる多彩な意匠には、シルクロードを経て日本に齎された世界の工芸美術のエッセンスが多く含まれていますが、それらは日本人特有の感性によって昇華され、独自の世界観を広げて今日に至っています。

現代においてはそれこそが「日本の伝統美」として世界中で評価・認知されていますが、まさに再構築を得意とする日本人の特性が現れた工芸品でもると言えます。


今回2年ぶりに当店にてご紹介をさせて頂く -大文字屋庄兵衛- は西陣織がこれまでに歩んできた美の追求を現在進行形で行う織匠。国内外の美術工芸品を研究しながら独自の感性で新たな意匠を作り続けています。綴をはじめとする織技法を駆使し表現されるその染織美は唯一無二。訪問着や留袖といった礼装向けのものから、紬や小紋に合わせていただけるカジュアル向けのものまで幅広いラインナップでコーディネートの楽しみを広げてくれます。今回ご案内致します『古都の染織展』には大文字屋庄兵衛代表の西村氏をお招きし、帯の制作について、意匠のルーツについてなど、様々なお話を添えて作品をご覧頂きます。











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- 時代を超えて煌めく普遍的な美しさ -

「染織工芸むつろの”辻ヶ花”」


京都の染物といえば江戸時代に考案された「友禅」が有名ですが、実は友禅よりも前、戦国真っ只中の室町時代から安土桃山時代に一世を風靡した染物があります。それは幻の染物として長らく歴史の影にあった「辻ヶ花染め」です。

カチン染と絞り染で架空の花「辻ヶ花」を表現するこの染物は当時海外からの影響により急激に多様化していった染織品の中から登場したものの一つで、桃山文化に代表される豪華絢爛な時代を彩る代表的な染物として親しまれました。

しかし、江戸時代に入って友禅が染色技法として台頭すると、急速に廃れ消滅してしまたそうです。当時の現存品が少なく、技法も継承されなかったことから「幻の染物」と呼ばれるようになり、昭和中期頃まで再現されることがありませんでした。


今回の「古都の染織展」にてご紹介します - 染織工芸むつろ - は、当時の技法を用いて「辻ヶ花」を手掛ける数少ない工房の一つ。現代の感性にも通づる美しい色使いの絞り染に当時の美意識が表れたカチン染。現代の職人が時代を超えて表現するその作品一つ一つには普遍的な美しさが宿っています。見た目の美しさはもちろん、その歴史や時代に育まれた伝統技法も「着る楽しみ」の一つとして捉えていただきたく、『染織工芸むつろの辻ヶ花』をご紹介致します。








- 染織工芸むつろ - の墨描き(カチン染)職人

田原わか氏によるカチン染実演と誂え相談


絞り染からカチン染まで一点一点自社工房で製作される「染織工芸むつろ」の辻ヶ花。本展では同工房作品のカチン染と絞り染を手掛ける”田原わか”氏をお迎えし、カチン染の実演を行なって頂きます。また、お客様のお好みの色柄・ご要望に応じた「お誂え」も特別に承ります。お客様だけのオリジナルとなる染帯や着物の制作など、本展でしか出来ないご用命を是非ご相談下さい。


*お誂えのご相談は要予約

「誂えとはどんなものか」相談のみも承っております。お気軽にご相談下さい。

・ご予約はInstagram DM、またはお電話にて承っております。


<ご予約お電話>

042-625-5291





【催し詳細】

日程:7月18日(金)〜21日(月祝) 10:00〜18:00 

*最終日は17:00まで

場所:荒井呉服店 八王子市八日町9-8


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辻ヶ花と西陣織が彩る

<古都の染織展>


八王子 荒井呉服店


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